山菜もよもや、インド料理に使われるとは、思っても見なかっただろう
コゴミのパコダである。
スパイスの中にあってもコゴミらしい粘りと香りが放たれて、意外にこの山菜が、したたかであったことがわかる料理だった。
さらには、ミントとふきのとう香る姫筍のタンドゥール焼きである。
コリアンダー、クミン、フェンネル、スターアニス、ボビーシード、ナツメグ、黒胡椒、乾燥ココナッツなどの香りと、ふきのとうの香りの重層が素晴らしく、そこにに姫竹の歯ごたえが弾む、シャクティマサラと日本の伝統のコンビネーションである。
そして最後は、先日書いた「シラスとハマグリ、春菊のビリヤニ」が出された。
どの料理も、日本特有の春の恵みを巧みに生かし、日本の山菜がインドにもあるのではないかと思ってしまような馴染み方である。
つくづく、インド料理の懐の深さを思い知ったのであった。
スパイスラボトーキョーの全料理は、別コラムを参照してください